国際真珠腫学会は4年に一度開催される国際学会で、各国が持ち回りで主催します。真珠腫性中耳炎に限らず、中耳~頭蓋底手術全般も対象とした学会になっています。今年は、長崎大学の高橋晴雄教授が会長を務め、長崎市のブリックホールで開催されました。
鼓膜形成術接着法に関しては、これまでも本会のインストラクションコースで院長が何回か発表してきましたし、前回は兵庫医科大学の阪上雅史教授と副院長が共同で発表しましたが、今回は副院長が一人で50分のコースを発表しました。最初の発表から16年が経ち、もちろん原法は変わりませんが、少しずつ改良された部分もあり、また鼓室形成術への応用も加わっている内容です。ただフィブリン糊が他国(特に発展途上国)では手に入りにくく(保険の関係もあります)、世界への普及を妨げている原因の一つと考えられます。組織同士を接着する安全で安価な材料の開発が望まれるところです。
学会参加証明書