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2013.11.27

AAO-HNSF 2013

7年目となるアメリカ耳鼻咽喉科学会(AAO-HNSF)での教育講演のために、今回はカナダのバンクーバーへ兵庫医科大学の阪上雅史教授とともに行ってきました。ちょうどストームがやってきており荒れた天候でしたが、学会にはもちろん影響はなく1時間の発表を終えました。我々の行っている鼓膜形成術接着法では、鼓膜材料を接着させるためにフィブリン糊と呼ばれる生体由来の接着剤が不可欠となります。しかしこの接着剤は高価なため、アメリカでは中耳手術用として健康保険内での使用は認められておらず、また特に発展途上国では入手も困難なことが問題点です。現在フィブリン糊を使用せずに組織を固定する方法を考案中で、来年には新しい手法のある程度の結果も発表できるかもしれません。

講演終了直後。
(平成25年10月1日、バンクーバー(カナダ)にて)

2013.07.01

IFOS 2013

5月末から6月初めにかけ、4年に1度開催される世界耳鼻咽喉科学会(IFOS)へインストラクターとして参加するために、韓国のソウルへ行ってきました。講演内容はアメリカでもお話しさせていただいている鼓膜形成術接着法です。アメリカで6年間兵庫医大の阪上雅史教授とご一緒に講演をさせていただいて、次第に接着法が世界で認識されつつあることを感じております。今回の講演は、朝8:00スタートであったにもかかわらず約30名の先生方に聴いていただきました。このインストラクションコースは有料ですので、内容に興味を持った先生方が参加されたと思われ、講演後の質疑応答でも多数の質問をいただきました。やはり”継続は力なり”が実感された5日間でした。

副院長講演中

タイトル

2012.10.09

第22回日本耳科学会総会学術講演会参加

年1回開催される日本耳科学会は、耳鼻咽喉科の中で耳の疾患に特化して診療、研究されている先生方が発表や議論をする学会です。今年は新しい試みとして、教育講演やシンポジウム、パネルディスカッションなどの演者を会員から公募して行いました。当院からは、鼓膜形成術接着法の教育講演と外傷性鼓膜裂傷に対する手術成績の一般口演を行いました。今回の演題数も多数にわたり、抄録集も分厚いものになっております。この時期は秋の学会シーズンとなっており、診療時間等の変更があり患者さまにはご迷惑をおかけしますが、医療進歩のためには不可欠なものであります故、なにとぞご容赦願いたく思います。

2012.09.17

AAO-HNSF 2012

毎年恒例となりつつあるアメリカ耳鼻咽喉科学会(AAO-HNSF)での教育講演のために、首都ワシントンDCへ兵庫医科大学の阪上雅史教授とともに行ってきました。この学会で教育講演を続けるためには、いろいろな条件が必要です。もちろん講演内容においては、新しい知見と良好な成績を示さなければなりません。また一つの教育講演を聴取するためには日本円にして5000円以上のお金がかかるため、聴取された先生方の好評がなければ次回の発表は難しくなります。ですから、我々の鼓膜形成術接着法に関する教育講演が過去6年継続できていることは、内容やプレゼンにある程度アメリカの耳鼻咽喉科医師から良い評価を得ていると考えて差し支えないと思われます。さらに、本学会でアメリカの先生が接着法の発表演題を出すくらいまでに、この方法を浸透させることができればと考えています。

講演終了直後。右が阪上雅史教授、左が当院副院長。
(平成24年9月11日12:30~13:30(現地時間)、ワシントンDCにて)

2012.06.18

第9回国際真珠腫および耳科手術学会 9th International Congress on Cholesteatoma and Ear Surgery

国際真珠腫学会は4年に一度開催される国際学会で、各国が持ち回りで主催します。真珠腫性中耳炎に限らず、中耳~頭蓋底手術全般も対象とした学会になっています。今年は、長崎大学の高橋晴雄教授が会長を務め、長崎市のブリックホールで開催されました。

鼓膜形成術接着法に関しては、これまでも本会のインストラクションコースで院長が何回か発表してきましたし、前回は兵庫医科大学の阪上雅史教授と副院長が共同で発表しましたが、今回は副院長が一人で50分のコースを発表しました。最初の発表から16年が経ち、もちろん原法は変わりませんが、少しずつ改良された部分もあり、また鼓室形成術への応用も加わっている内容です。ただフィブリン糊が他国(特に発展途上国)では手に入りにくく(保険の関係もあります)、世界への普及を妨げている原因の一つと考えられます。組織同士を接着する安全で安価な材料の開発が望まれるところです。

学会参加証明書

2012.02.13

花粉症シーズン

今年も花粉症のシーズンがやってきました。昨年は東日本大震災もあり、花粉症どころの騒ぎではなかったのですが、記録的な大量飛散数だったようです。今年の予想では、例年程度とのことですが、もうすでにちらほら症状を訴える患者さまの受診数が増えてきております。

仙台の本格飛散日は3月初旬ですが、本格飛散の前から、抗アレルギー剤の内服を継続していると症状が軽減する傾向があるようですので、早めの受診をお勧めいたします。また本格的な飛散時期には、外来も大変混み合い待ち時間も長くなってしまい、患者さまには大変ご迷惑をおかけすることになり、本当に申し訳ありません。特に土曜日の午前中10時以降では、1時間30分以上もお待ちになってしまうこともありますので、花粉症の患者さまにおかれましてはできるだけ平日に受診していただき、混雑緩和にご協力賜れば幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

2011.11.28

第21回日本耳科学会総会学術講演会参加

日本耳科学会は、耳鼻咽喉科の中で耳の疾患に特化して診療、研究されている先生方が発表や議論をする学会です。日本耳鼻咽喉科学会の分科会としては最大規模の学会で、年に1回、各大学が持ち回りで開催担当を務めます。今年は東北大学が担当となり仙台で開催予定でありましたが、3月11日の東日本大震災の影響で止む無く沖縄の宜野湾市での開催となりました。しかしながら、今学会での応募演題数は過去最大を記録し、震災の影響を感じさせない充実した熱気あふれる会となりました。当院からは、慢性中耳炎に対する鼓室形成術の術後聴力成績について発表いたしました。鼓室形成術の術後聴力は、耳小骨の状態により左右され、すべてが成功となるわけではありませんが、全体的には89.8%と約9割が成功例となっております(日本耳科学会聴力判定基準による)。非成功であった残りの1割の患者さまの聴力をいかにして改善させていくか、今後の解決すべき課題はまだまだ存在します。

2011.11.16

将監小学校就学児健診

学校医の重要な仕事の一つとして、健康診断があります。管理校医の先生を中心に教師の先生方やPTAの親御さんたちと協力しながら子供たちの健康維持増進を図っています。今回は、来年度に将監小学校に入学予定のお子さんたちの健診を行いました。当院がある将監団地には、小学校3校、中学校2校の計5校の学校ありますが、その内将監小学校と将監西小学校は、震災による校舎の破損がひどく、子供たちはそれぞれ将監中央小学校および桂小学校(隣接する団地)の校舎を共同で使用しておりました。最近の少子化の影響で児童数は少ないとはいえ、やはり一つの校舎を2校分の児童で共有するのは大変で、一つの教室をパーティションで半分に区切って2クラスが使用したり、家庭科室などを使用したりして何とかやりくりしていたようです。今回将監小学校では、やっと自校の校庭にプレハブの仮設校舎が完成、今月からその仮校舎での授業が始まっております。仮校舎とはいえ、やはり自分の校舎で勉強したり遊んだりできることで、子供たちも生き生きしているように見えました。

がんばれ、将監小!がんばれ、将監西小!

校庭に建てられた将監小学校仮設校舎。

2011.09.17

AAO-HNSF 2011

今年もまたアメリカ耳鼻咽喉科学会(AAO-HSNF)に出席しました。今回は西海岸のサンフランシスコでの開催でした。日本からのアクセスがしやすい場所ということもあり、本会に参加された日本人の先生方もいつもより多かったようです。例年通り兵庫医科大学の阪上雅史教授とともに、院長の発案した鼓膜形成術接着法とその応用を教育公演という形で発表させていただきました。

この学会での教育公演は、その内容に対する審査が一般の口演よりもさらに厳しく、それにもかかわらず 2007年の初回から数えて 5 回の発表を継続できた要因は、やはり本法のオリジナリティとそして阪上教授のプレゼン、経歴のよるものが大きいと考えられます。そして多少なりともこのプレゼンにかかわることができることは、私にとって本当に有意義なことだと感じています。学会期間中は外来時間も不規則になり、患者さまにはご迷惑をおかけしますが、医療の発展には不可欠なことでもあるゆえ、なにとぞご了承いただきますようよろしくお願いします。

講演終了直後。左が阪上雅史教授、右が当院副院長。
(平成23年9月12日15:00~16:00(現地時間)、サンフランシスコにて)

チリから参加された先生(右端)からの質問もあった。
アメリカの学会であるが、諸外国からの参加者が多数ある学会でもある。

2011.07.07

第8回耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会

耳鼻咽喉科領域での短期滞在を目指す手術をテーマとした耳鼻咽喉科短期滞在手術研究会ですが、今年で第8回となりました。今年は、こやま耳鼻咽喉科院長の小山悟先生が会長となり、東京での開催となりました。

今回のシンポジウムでは、短期滞在手術における局所麻酔方法の実際と題し、耳鼻咽喉科各領域での局所麻酔方法の詳細について、発表が行われました。耳科領域では、東京女子医大東医療センター教授須納瀬弘先生の後に、当院で行われている中耳手術での局所麻酔方法について発表しました。前々回の時にも述べましたが、耳科手術に関しては、欧米ではもはや日帰りまたは短期滞在が推奨される手術になっているようです。退院後に発生する出血、めまい等の問題に対応するシステムを構築することにより、短期滞在による手術が可能であることが証明されております。現在の日本の医療体制に対して、このような研究会からの情報発信により変革を期待したいものです。

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