「患者さまからのお便り」を更新しました。
当院院長が発表した鼓膜形成術(接着法)をふくめ、当院で行なった中耳手術の症例は、6000例をすでにこえております。
これまでに、手術を受けられた多くの患者さんから、たくさんのお便りが院長のもとに届いております。中には海外でこのホームページをご覧になりわざわざ来日され、当院で手術を受けられた患者様もいらっしゃいます。
ここでは、そのなかの一部をご紹介いたします。
第14回みなみ名古屋耳鼻咽喉科懇話会講演
みなみ名古屋耳鼻咽喉科懇話会は、名古屋市内の主に南の地区で開業または勤務されている耳鼻咽喉科の先生方で構成される勉強会です。7年前より年2回開催され、耳鼻咽喉科領域での臨床に関する詳細な検討と情報交換が行われております。今回は、幹事の先生よりご指名を承り、当院で行われている中耳手術の実際についてお話させていただきました。今回は30名弱の先生方が参加され、その中には総合病院の耳鼻咽喉科部長でばりばり仕事をされていらっしゃる先生もおり大変緊張もしましたが、多少なりとも当院での手術をご理解いただけたのではないかと思っています。その後の情報交換会では、手術に関する具体的なご質問もたくさんいただき、やはり第一線で活躍されている先生方ならではの活気あふれる会になりました。面識ない先生方とは、学会等でもなかなかお話できないことが多いため、このような会でざっくばらんに情報交換できる機会というのは大変貴重だと感じています。
懇話会会員の先生方と(講演直後)
竹林会講演
竹林会は、秋田市の耳鼻咽喉科開業医の先生方でつくられている勉強会です。40~50代の比較的若い先生方が中心となっており、入院設備をもたない診療所でも積極的に手術をしておられる先生も多くいらっしゃいます。今回は、低侵襲で外来でも可能な鼓膜形成術接着法に関して講演をさせていただきました。講演後の質疑応答では、実際に手術をされている先生ならではの技術的なことや術後経過、適応などについてたくさんのご質問をいただき、大変有意義な時間でした。秋田県も隣県同様に耳鼻咽喉科医が少なく、総合病院の勤務医の数も減少している状態のようです。その中で自分たちでできることは何とかしようという開業医の先生の意気込みが感じられました。このように積極的な開業医の先生方とも密に連携を取りながら、今の厳しい医療情勢(とくに東北の耳鼻咽喉科にとって)を何とか打開していきたいと思う一日でした。
鼓室形成術の年間手術数が全国第2位になりました。
本年3月10日発行の週刊朝日MOOK”2010 手術数でわかるいい病院全国&地方別データブック”において、当院が年間342例で全国第2位になりました。
本雑誌の発刊以来、第2位をキープしておりますが今年も同様の症例数となりました。今回も、入院期間の長短による術後問題発生率の影響を指摘するコメントがありましたが、欧米ではもはや耳の手術は日帰り手術が主流です。制度や施設の関係もあり、日本でこれを実行することはなかなか困難ですが、「ある程度の期間」入院することで、術後の成績が向上するという点には、少々疑問が残ります。また総合病院で入院することの利点も挙げられているようですが、局所麻酔下での手術であれば、よほどの重症患者でない限り、基礎疾患があっても大きな問題は起こりにくいと思われます。もちろんそのためには、基礎疾患の主治医の先生との連携が重要で、手術に際する注意点等の指示を受けることも大切なことです。
第6回岩手県耳鼻咽喉科研究会講演
岩手県耳鼻咽喉科研究会はおもに岩手県在住の比較的若い(40代)耳鼻咽喉科の先生方で構成される研究会です。岩手県は面積が県としては全国一広く、また耳鼻咽喉科医の数も他県に比べると少数であり、諸先生方も大変な苦労をされながら診療にあたっていらっしゃいます。今回は、当院で行われている中耳手術の紹介と適応などについて、講演させていただきました。東北新幹線のおかげで、仙台‐盛岡間も40分ほどで移動が可能で、日帰りもストレスなくできます。やはり高速交通網はありがたいものです。
このように、宮城県だけではなく他の隣県の先生方とも交流を密にして、よりよい医療を提供できるようにしていきたいと思っております。
会長の伊藤俊也先生(向かって右)、千葉隆史先生(左)とご一緒に
明けましておめでとうございます。
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
昨年は医院新築移転があり、患者さまにはなにかとご不便をおかけしたかと思います。外来も混雑のため、診察までにお待たせをしてしまう時もあり、大変申し訳なく思っております。現在、一般外来も中耳外来と同様に予約制にすることも検討しております。また職員もやっと新医院に慣れ、中耳手術も今のところ滞りなく行うことができております。今後とも、今まで以上により良い医療を提供するために、努力してゆく所存ですので、よろしくお願い申し上げます。
日耳鼻宮城県地方部会第139回例会参加
12月12日(土)午後より、日耳鼻宮城県地方部会第139回例会に参加いたしました。宮城県地方部会は、おもに宮城県で耳鼻咽喉科を専門として医療を施行している先生方の集まりで、この例会(学術講演会)は年4回開催されます。今回は、副院長が耳硬化症という病気に対する手術成績について発表しました。この耳硬化症に対する手術方法も一つではなく、それぞれに長所と短所を持っています。それをどのように適応していくかが医師の一つの技量といってもよいでしょう。術式の適応はもちろん病気の性質に大きく関わってきますが、それと同時に患者さまの希望、生活背景なども重要な要素になってきます。それを総合的に判断し、決定することが重要であると考えています。
第19回日本耳科学会総会学術講演会参加
今年も、第19回日本耳科学会に参加いたしました。今回は、中耳手術後に鼓膜が正常より外側に治癒してしまう浅在化鼓膜について発表しました。この学会も年々発表演題数も増加し、丸3日間のプログラムとなります。学会期間中は、外来時間や手術時間の変更等で患者様には大変ご迷惑をおかけしますが、このような学会等での学術活動も医療水準向上につながる大きな要因となりますので、なにとぞご理解いただければ幸いです。
AAO-HNSF 2009
一昨年、昨年に引き続き、今回もまたアメリカ最大の耳鼻咽喉科学会AAO-HNSF (American Academy of Otolaryngology and Head and Neck Surgery Foundation)2009に参加させていただきました。前回同様に兵庫医科大学耳鼻咽喉科の阪上雅史教授と共同での教育講演の中で、鼓膜形成術接着法の説明をいたしました。
今回は昨年に比しやや参加人数は減少したものの、その日のプログラム最後の講演ということもあり、講演終了後に多数の質問がありました。中には、前回の講演を聴いていただいた後に、実際に接着法を試みて、不明な点を今回の講演で質問された先生もいらっしゃり、その熱意に大変感服しました。この教育講演は、参加費用が50~60ドルかかりますので、講演内容は厳しくチェックされアンケートで良好な感想が得られない場合には、次回の講演が拒否されることもよくあるようです。今回の講演で、さらにアメリカでの接着法の概念が浸透しつつあるのではないかと手応えを感じています。
講演終了直後。右が阪上雅史教授、左が当院副院長。
(平成21年10月6日16:15~17:15(現地時間)、サンディエゴにて)
新医院での診療を開始しました。
本年3月より開始しました新医院の新築工事も、おかげさまで8月28日無事竣工し、9月7日(月)より診療開始いたしました。当初は、職員の不慣れなことも多々あり、患者様にはご迷惑をおかけすることもあるかとは思いますが、徐々に改善されるよう努力いたしますので、皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。