サーファーズイア(外耳道外骨腫)
慢性の冷水刺激によって外耳道の骨増殖が起こり、外耳道の狭窄が生じるのがサーファーズイア(外耳道外骨腫または外耳道骨腫とも呼ばれる)です。サーファーが発症しやすいことから、サーファーズイアという名前がつきました。
低水温の海でのサーフィンを長年続けていると、鼓膜温度を守るために生体の防御機構が働きます。その結果として外耳道が骨性に狭くなってしまうのがサーファーズイアです。サーフィンのみならず、水泳やダイビング、カヤックでも発症しやすいとされています。こうしたウォータースポーツを長く続けると、徐々に外耳道の骨が肥大し、外耳炎や耳垢のせいで難聴になることもあります。
狭窄がそれほど進んでいない場合は自覚症状がほとんどありませんが、狭窄が進んでくると、耳垢が溜まったり耳だれがみられます。外耳道が完全に閉鎖すると、難聴(伝音難聴)が生じます。こうなると、鼓膜が見えないことから中耳炎の処置ができず、急性乳様突起炎を引き起こして緊急手術を行わなければならないこともあります。
治療には増殖骨の除去が必要となるので、そのための手術を行います。予防としては冷水刺激による骨増殖の増進を防ぐため、冬期のサーフィンを控えたり、サーフィンの際に型を取った耳栓を装用することが効果的です。
症状
狭窄の程度が軽度な場合には、自覚症状はほとんどありません。
狭窄が高度になってくると、耳垢がたまったり耳垂れが出たりします。
外耳道が完全に閉鎖してしまうと、難聴(伝音難聴)が生じます。鼓膜がまったく見えないので中耳炎の処置ができず、急性乳様突起炎になり緊急の手術が必要となった例もあります。
治療
手術による増殖骨の除去です。また、冷水刺激により骨増殖は増進するので、冬期のサーフィン中止や型を取った耳栓の装用が予防に有効です。
術前(完全閉塞)
術後